女性起業家さんは本当に勉強熱心で、複数のセミナーに参加した経験を持っている人が多い。そして、受講する講座を決める動機が”憧れ”であることが多い。「○○さんに憧れて」とか「○○さんのようになりたくて」という理由で受講先の講座を決める。
それ自体は否定しないんだけれど、憧れが動機で受講をした場合には「思っていたのと違う」という状態になる人が多い。
1つ目は、憧れと実際は違うから。
2つ目は、自分に向いているか判断していないから。
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憧れと実際は異なることが多い。憧れていたあの人の裏の努力のことを知って、その作業量や対応量に圧倒されるケースもあるし、憧れていた人が講座になると全然対応してくれなかったというケースもある。
そしてそれ以上に問題になりやすいのは、自分に向いているかどうかの判断をしていないこと。
例えばYouTubeやSNSで大人気の講師の方がされている講座があって、その人に近づきたいと思って受講したとする。その講師の方は、受講生の対応も圧倒的な量をこなしていて、さらに自分の認知度を上げるためにスタッフを入れて徹底的にマーケティング戦略をしていたとする。
その姿勢や対応量に感心しながらも、もしもあなたに中学受験のお子さんがいたとしたら、同じことはできない。「今、何に対しての時間が必要なのか」を迫られることになる。その場合は、その講師の方がどれほど素晴らしくても”自分には合っていない”ということになる。
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その場合、受講生側は”自分にとっての課題”だと感じるようになる。憧れの先生がせっかく教えてくれているのに、それを受け取ることができない自分が悪いと思うケースもある。けれどそれは、シンプルに習う場所が違っただけなことが多い。
料理教室で例えてみると「身近な人に、美味しい料理を食べてもらって、少しお金をいただけるようになりたい」というのが目標なのに、いきなりミシュラン三つ星シェフの厨房で学ぼうとするのに近い。本物のスキルと、知名度や影響度に憧れて飛び込んでみたものの、求められる基礎知識や対応量に追いつけなくて”自分には合わなかった”と思う。
”今はオンラインの時代で仕組み化すれば同じように売れる”という理論もわかるし、それを実際に伝えている先生もいるから全ての講座が合わないと言ってるわけじゃない。”憧れ”を講座受講の唯一の判断基準にするのは危険ということだけお伝えしたい。
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いきなり年商3000万円とか、1年で年商1億円とか、そういう道があるのは知っているし、それ自体は素晴らしいことだと思う。今の人生の壁を超えて飛び込んでみるという選択肢も時には必要だと思う。
そして多分だけど、この文章はもはや「憧れの人みたいに、年商3000万円」を目指している人は読んでない。
読んでくれているのは「まずは月に30万円を頑張りたい」とか「月商100万円あれば次のステージに行ける気がする」と思ってる人。
今、心の中で苦笑いしたり何かの気づきを感じたのなら、あなたはおそらく、しばらくは年商数千万とか年商何億の人のSNSを休憩しても良いと思う。感覚の麻痺を一旦取り戻した方がいい。
僕もね、そちらに憧れながらも行けない人間。そのジレンマにずっと苦しんできた。借金がある頃から「さらっと年商何千万円」に憧れて、ビジネススクールで勉強してみて、それを実現してる人の近くに行って、裏方をサポートして、自分の目で見て時間を使って、可能性に触れてきた。2006年から事業を始めて2010年に法人化をして、ずっと裏側をサポートしてきた。”何をしたらどうなるか”の仕組みを作る側に17年いる。だから見えてしまう。「それをやったら、こうなる」が。
それこそが僕のメンタルブロックだった。「それをやったら、こうなってしまった」というのを支え続けるのが自分の役割だったから。サイトがハッキングされたり、クレームが来たのを事務局のアカウントで対応し続けたり。”限界突破”するのは素晴らしいことだけれど、その後処理をする側の人間だった。
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でね・・・
なんか、裏番組的な講座をやりたくなっている。
年商3000万円とか、1年で年商1億円とかの講座が、合わない人って めちゃくちゃ多いと思うから。
「憧れる気持ちもわかるし
あなたの人生の価値もわかるし
あなたのご家庭の状況もすごくわかる。
それを大切にできる範囲の中で
まずは継続的に30万円を作る仕組みを
一緒に作ってみようか」
というのを、やってみたいなと思った。
多分だけど、借金でブラックリストに載って、妊娠できないと言われていた子どもを顕微授精の不妊治療で授かって、どの経営者よりも家族と一緒に過ごしていて、別荘で過ごしながらオンラインで仕事をする可能性って、僕しか伝えられないと思うから。
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”受講生”を集めたいんじゃない。一緒に人生を楽しめる仲間を作りたい。そんなことを最近考えています。